私たちの住むムンバイ


シャーさん一家のガネーシャ祭り



仲良しのグジャラート人のMr.Deepak Shahに、
Shahさん一家のガネーシャのお祭りに招かれました。
Shahさん一家は、マリンドライブのチョーパティービーチに面した築70年の
大変古いフラットに代々住んでいて、今は本家のVikram Shahご夫妻が守っています。
家庭でどんなガネーシャお祝いをするのか、根掘り葉掘りうかがってって、
一緒にお祝いさせていただきました。
 ガネーシャは象の顔を持ち知恵と体力があるとされ、事はじめ、家の守り、学問の神としてあがめられ、インド人にとても人気がある神様です。

 ムンバイで最も有名なお祭り Ganesh Chaturthi(ガネーシャ神のお祭り)は、ヒンドゥ歴4番目のBhadrapad月、満月から数えて4日目。この日にガネーシャの偶像を飾り、家に招き入れ大好きなお供えをささげて、10目のAnant Chaturdashiといわれる日に、海へ(地方によっては、川、湖、井戸など水辺に)流されて、供養されます。

 ムンバイでは、約60年前、西インドの政治家の1人、Mr.Lokmanya Tilakの提案で、娯楽や宗教教育の一環としいて、盛大に町内会や、フラットごとに大型のガネーシャの偶像が作られ、最終日にチョーパティービーチはじめムンバイの海岸へ流されるようになりました。

ガネーシャ工房の様子 (Lalbaug,Mumbai)
(画面をクリックすると大きくしてご覧になれます)

 2002年のガネーシャのお祭りは9月10日に、各家にガネーシャが運びこまれて始まりました。
Shahさんの家には代々祭られているガネーシャがあります。この一家の創始者とも言える3代前のおじいさんが、一家ゆかりの地に生える大きな樹の木根が、ガネーシャにそっくりだった為に家に持ち帰り、御神体として奉られるようになったそうです。今年で76年目のこのガネーシャは、高さ10cmほどの小さなガネーシャです。磨かれたり、金粉を施したり、衣装を着せたりして、すごく太った時期もあったそうですが、ひびが入ったり、割れそうになったりして修理を重ね、今は当初の姿になったそうです。(このページ最初の写真

 祭壇を見せていただくと、たくさんの花と、ガネーシャの大好きなお菓子、Modaksがたくさん備えられていました。
4本あるガネーシャ手のうちで、下の左手に持っているお菓子がModaksです。

     ガネーシャの大好きな Modaks

全粒粉の小麦粉アタにギー(油)と、
ジャグリー(黒砂糖)、
ココナツやドライフルーツを
入れて、芥子の実をまぶした
カルダモン入りお菓子


お昼近くになって、Shahさん一家が集ってきました。Shahさん一家はグジャラティー出身で、繊維会社を経営して財を成し、子息たちは古くから日本の商社と取引をしてきました。今は、3代目で、法律家や医者、会社経営など優秀な人材をたくさん輩出しています。

Vikram夫人が家長として、今回のプジャーを仕切ります。小さなプレートに火を灯し、家族にお経がかかれた紙が配られました。お経はGanpati Aartiといわれるガネーシャをたたえる歌で、みんなで唱和します。男の人たちはベルやシンバルをたたき、とっても神聖な感じでした。87歳から3歳までの約50名の大家族のお経は素晴らしかったです。
唱の最後にGanpat Bappa Morya ! (ガネーシャ ようこそ!)と唱和しました。
お経が終わると、みんな火の煙を頭にいただき、聖水を1さじづつ手に受け、バラの花びらを手に配られました。
最年長のおじいさんが今日の祝いと短い祈祷文を読み上げました。これでお祈りは終わりです。10分くらいでしょうか。


Vikram夫人(右)と
  美人のお嬢さん(左)
お祈りの後は、待ちに待ったご馳走タイム。家族の中でも敬虔な人たちは数日前から断食をしていたそうです。グジャラティーの典型的なスナックのカマンドクラー(甘くない蒸しカステラ)や、里芋の葉っぱを巻いて作るパトラ(私の大好物)、ダール、プーリー、小ジャガイモのサブジ(カレー)、モダンなパスタのグラタンと、豆のトマトクリーム煮、そして、さっきまで祭壇にあったModaksが振舞われました。素晴らしい事に、全部銀食器に盛られていて、ビュッフェスタイルです。
サーバントさんがたくさんいるせいか、どのご夫人もどっかりと腰を落ち着けていて、台所の手伝いをする気配はなし。
ホステスのVikram夫人がテキパキとサーバントさんを指示していたのがカッコよかったです。
 本日のご馳走


    
              Shahさん一家大集合      ホストのビクラムご夫妻

 ムンバイではガネーシャ流しの最終日がこのお祭りのピークです。10日間飾られたガネーシャは鳴り物入りで、海岸まで運ばれて海に流されます。あまりに興奮して一緒に海に流されて行方不明になる人が毎年必ずいて、マリンドライブはガネーシャのねぶた状態、人々に埋め尽くされ、海岸沖には救援のヘリコプターが飛ぶくらいエキサイトします。

 4世代が集ったガネーシャのお祝い。働き盛りの男たちは自分たちの近況報告をしあい、お年寄りは、孫やひ孫の成長を知る。みんなとても仲良しです。年数回集るShahさん一家ですが、インドもティーンエイジャーは忙しいのか、子どもの参加は小さな子だけでしたね。私と同じ世代の奥さんは、Modaksの作り方は知らないと言っていました。Shahさんの一家にとってガネーシャのお祭りは、今後、次世代にどう伝えられて行くのでしょうか?

Shahさんの家の家宝のガネーシャは流さずに、10日目にはいつもの祭壇の中へ戻すそうです。

 今回初めて、大家族でガネーシャを奉る家族の集パーティーにうかがって、もう日本には大家族で集る事がなくなってしまったせいか、暮らしの中のこうした祝いごとが、とても素敵に思えました。大家族の人寄せは家長の主婦にとっては大変なことです。でも、家風や伝統を重んじながらプジャーを取り仕切っていたVikram夫人や、挨拶にいらした若い世代たちを見て、日本にもつい最近までこうした家族の祝いごとがあったのになぁと、うらやましかったです。

 最後の日に、海に流すガネーシャに Pudca Varshi Laukarya と言うそうです。
来年また会おうね!と言う意味だそうです。ガネーシャはインド人に本当に愛されているのですね。(2002年9月10日)
Shahさん一家の若い世代のお嬢さんたち




おまけ…
Special Thanks!

今回、ご招待下さったDeepak夫人のUsahさん(右)と、いつも解説してくださるDinooさん(左)
お二人とも私の大好きなインドのお姉さんです。




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