スワガット デリー


 ◆ インド コロニアルスタイルの家に住む ◆ 


〜 キッチンの改良 〜

広いけど、かなりの時代もののキッチンです。
ガスコンロの上には、タンドール釜を置いたであろうような煙突までついています。
シンク(流し)は、かなり昔の古道具って感じの陶器のシンクで、こればかりはどうにも使い勝手が悪い。
インドのようにステンレスの食器を洗うならいいけど、
瀬戸物やガラスのコップを洗うには、かなり気をつけないとちょっとぶつけても割れてしまいそう。


かなり古い陶器のシンク

シンクって高いのかな?修繕費は?
と、かなり考え込んだのですが、見積もりを取ってもらったら、なんだぁ、こんなものかという価格で、
これなら、改修もいいだろうということで、システムキッチンとはいかないけど、
現代風の流し台とガステーブル、電気の換気扇をつけてもらうことになりました。
インドの新産業として、今は新しいシステムキッチンは、ショールームの花形。
郊外の大型ショッピングアーケードには、最新式のキッチンツールを売る店があります。
インドの、あぶらっこいお料理にも対応できるように、
大型の威力抜群の換気扇や、タンドールも焼けるオーブン、
ストックの豆や、スパイス、ステンレスの食器を効率よく収納する
システムキッチン、台所はインドもやっぱり主婦の夢の城。

改修だけでなく、インドの台所の現状を見る楽しいショールームめぐりでした。


最新式のインドのシステムキッチンショールーム

いよいよ、キッチン改修のデザインです。私の希望を絵にして伝え、
修理やのおじさんが、メジャー片手にラフな設計図を作ります。


とってーも、ラフな設計図

これを、オーナーのDr.シンに見せて、許可をもらうことになりましたが、
Dr.シンと息子さん、お嫁さんまでが我家のキッチンに来て、
「あーでもない、こーでもないと」と、まくし立てるように、アドバイスしてくださいました。
結局のところ、「私たちはアドバイスだけだから、あなたのお気に召すように」
ということで、私のプランに賛成してくださったが、
エレクトリック・チムニー・ファン(電気の換気扇)は、必ずつけたほうがいいわよ。
と、かなり強硬に言われました。
我家のリビングの様子を見て、「あなたのセンスに任せるわ、とても素敵にセットアップできているじゃない?」
といってくださったので、私のリフォームを信頼してくださったみたいだ。

リフォームの経験があるひとならば、ご存知と思うが、こういう改修工事の場合、
普通日本なら、設計図、見積書、さらに工程表がありますね。
設計図は、結局上の写真のラフスケッチ、見積もりは口頭で金額だけ、さらに工事の工程表だが、
そんなものはインドにはありません。ありませんから、工期はいつになるか予測もつきません。(泣)

工事を請け負うおじさんの話では「10日もあれば終わる」ということでしたが、
ぜんぜん信用していません。たぶん一ヶ月くらいはかかるであろうと予測。
4月22日にはじまった工事は、日本への一時帰国の5月23日までには終わるかな?
「10日って言ったんだからね。」と、きつく工期を守らせるようにプレッシャーをおじさんにかける。
おじさんは、にこやかに「ノープローブレム」って言うがまったく信用していない私だ。

付いていた陶器のシンクをはずし、レンガを積み上げて土台を作る。(写真下右)
ガスオーブンのレンジのところも積み上げる。(写真下左)
おじさんに「ねえ、ガスのホースの穴は?シンクの高さ、わかって作業しているよね」と念を押すと
案の定、「???ガスホースかぁ?シンクの高さは何センチだ?」といわれる。
やっぱり出たとこ勝負で、段取りなしで作業していたんだね。
工事を強引に中段させて、ガスホースの穴開けと、シンクのたかさを計算させてやり直す。
穴をのみで開ける。煉瓦の上段2段をかなづちで叩き壊す。
それだけで3日かかる。(ふぅ〜)
   

セメントを塗ったあと、決して汚れたところを拭いて帰らない職人をよびとめる。
「何で壁に飛び散ったセメントを拭かないのか?」と聞いたら、後でペンキ屋が塗るから大丈夫だという。
乾いてしまったらは、はがすのが困難になるだけだから、今のうちに拭き取れというと、おもむろに嫌な顔をされた。
「わかった、私がやるから」といって雑巾でセメントの飛び散りを拭き取ると慌てて作業に参加する職人たち。
だったら最初からやれ〜。泥汚れや、かんな屑は、毎日その日のうちに片付けるように毎日見張る。
   

いい加減な高さに積み上げた煉瓦を叩き壊して高さを調整する。(写真右)
タイルを張るために一度作ったコンクリートの土台を壊す。あらら。(写真左)
水道の蛇口をつけるのに2日かかる。すでに工期の10日は経過してしまった。

その後、シンクの下のドアを作ったり、ボードを張ったり、と工期はドンドン延びていき、
ようやく、帰国日の日の突貫工事を経て完成する。
浄水器、電気換気扇が、この後、2週間づつ取り付け工事にかかり、
7月末にようやく、キッチンの改良が済む。
あ〜長かったが、これで少しは使い勝手が良くなったのでした。

 

これが、オーナーお奨めの電気換気扇


しかし、いいキッチンが出来ても暑いのだ。
寒暖計を見ると、ゆうに40度をこえている日がある。
お料理は汗だくになりながら、スポ根試すようにがんばるしかない。
水道の水がお湯になっている日もある。

それでも、食べることが好きな私は、お料理に燃えちゃうのだ。


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