私たちの住むムンバイ

ORIGAMI−Mitra インドおりがみ展


BONSAI、IKEBANA、そしてORIGAMI。
インドで人気の日本の文化です。ネルーセンターで開かれた、
ムンバイのおりがみ同好会「ORIGAMI−Mitra」の展覧会に行ってきました。

 インドでは、生け花や盆栽がとても盛んで、生け花は様々な流派(草月流、小原流など)がインド支部を持ち、展覧会がよく開かれています。
盆栽は、すっかり「BONSAI」として熟年を中心に趣味の世界が広がっていて、マリンドライブでには毎年、盆栽市が開かれるほどです。こうした日本の文化が、インドで多くの人々に受け入れられて、関心を持たれていることに、時にとても驚かされます。

 2002年10月19日、ボンベイタイムスの記事で、ネルーセンターでおりがみの展覧会が行われている事を知りました。
ムンバイにはもう、20年近くまえから「おりがみ」の同好会があって、今回、日本から全盲のおりがみ作家、加勢三郎氏を迎えてのおりがみ展示会が開かれました。加勢氏は世界41カ国に「おりがみ」を紹介しつづける日本文化の民間大使ともいえる方だそうです。今日も、インドの子どもたちのにたくさんの折り紙の実演をしてくださいました。

 インドの人たちが作ったおりがみの作品には、マハラジャの行列風景、インド象、インド国花の蓮の花などがあって、インドらしいオリジナリティーを感じる作品ばかりでした。
更には、さすがに「0 零」を発見した数学に強いインド人らしく、「数式で解くおりがみ」なる発表もあって、数学の弱い私には驚きの世界でした。

       

 
私にはチンプンカンプンの難しそうな数式で解く折り紙

 今回、一番の私のお気に入り作品はおりがみで作ったガネーシャです。
オレンジ色の厚手の紙で折られたガネーシャが、この展覧会の入り口に飾られていました。
(それもそのはず、ガネーシャは門番の神様ですからね)
 すごい!さすがインド人!おりがみでガネーシャを作ってしまいましたぁ。
展覧会の関係者にお聞きして、これを作った人を紹介していただきました。もう、15年もおりがみを折っていらっしゃる先生は、ちょうどプレスの取材中で、ガネーシャの折り方を教えて欲しいという私の申し出に、「それならば、私の弟子に聞いてください」
と1人の少年を紹介して下さいました。

おりがみで折られたガネーシャ

 紹介されたお弟子さんの少年は、シッダールタ(Siddhartha)君、11歳。
おりがみ歴は、まだ3年とのことでしたが、今回の彼の作品は恐竜を中心に素晴らしい作品ばかりで、熟年の大人の作品に混じって「インドの天才おりがみ少年」といった感じです。見るからに賢そうで、しっかりした受け答えに11歳とは思えないかんじでした。
      
おりがみ天才少年のシッダールタ君
完成したガネーシャを手に持って。後ろは彼の作品の恐竜たち
 シッダールタ君は、たいへんに手馴れた手つきで、私にガネーシャの折り方を説明してくれて、一緒に折ってくれました。
難易度は「鶴」+「ゆりの花」くらいでしょうか。
鶴が折れる人ならば、どうにか彼の手ほどきについていけますが、ガネーシャの顔や鼻の微妙な立体的な膨らみ、お腹の膨らみは、仕上げに紙を少ししごいてカーブを持たせたりしていて、なかなか難しい。かなり上級の小技まできいていて、「さすがぁ」といった感じです。シッダールタ君の折り方には全然、迷いや戸惑いがなくて、日本人の私には難しいと思えたガネーシャも、「おてものもの」、先生が推薦するお弟子さんなはずです。
シッダールタという名前もお釈迦様とおなじですから、賢くて当然かな?

シッダールタ君の作品の前には人だかりが…。
インドの子どもたちに熱心に説明しているところ。

 おりがみ展はたくさんのインドの小学生が見学に来ていて、引率の先生や親たちも熱心に見ていました。
シッダールタ君のご両親は、近くであたたかく彼の様子をみていて、「小さな印日アンバサダーですね。将来が楽しみでしょう?」との、私の問いかけに、「自慢の息子です。」と嬉しそうに微笑まれました。
 
おりがみのワークショップも開かれていた
    新聞紙で帽子を折っている所     

 ムンバイのORIGAMI−Mitra(おりがみ同好会)にはホームページもあります。
私も、インド滞在の記念に、「ガネーシャの折り方」を、もう一度復習しながら、完全に覚えたいと思っています。


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