スワガット・デリー




サーヒーブ  川柳

      

インドに暮らす、ジャパニーズビジネスマンが詠んだインディアン川柳をご紹介します。

〜 詠み人について 〜

数十年前に印度駐在を経験後、数年前から再びデリーに駐在。
ゴルフにタバコ、お酒をこよなく愛し、バターチキンとナンが大好物。
インド生活はすでに達観の境地に至る無敵のジャパニーズビジネスマン。
ご感想などは、こちらの詠み人まで。

カッコ内の注釈は詠み人による
インドの日常
支払えば 2度と戻らぬ デポジット
焼き場では 喜怒哀楽 入り乱る (今生の別れ、来世への期待)
まだ死ぬな 薪買う金が 貯まるまで (葬式は一族郎党の餐宴費が大変)
疑わし 水もコップも 疑わし (疑いだしたら、きりなく次々と…)
親は誰? 工事現場の 子どもたち
酷暑をば さらに熱する グルモール (グルモール=火焔樹)
ホリー過ぎ ホット・ホッター・ホッテスト
印度の大木 中身スカスカ よく倒れ (強風ですぐ倒れ、根はわずか)
ジプシーの 血を継ぐ インディアン 踊り好き
白檀の 香りを嫌う インドダニ (ジャスミンもダニが嫌うそうで・・・)
インディアン 嘘つかないと 嘘をいい (アメリカン インディアン)
白鳥は 悲しからずや 埃鳥
白虎も デリーに住めば 茶色虎
鷹・鳶(とんび) インドの町の 掃除鳥
皿コップ ティッシュで磨く 癖がつき (レストランで)
ボス猿に 眼(ガン)つけられて 逃げる犬
糞を見て 明日のカレーの 味を決め (調味料の選定、母親の役割)
整髪油 ダニも嫌がり 近づかぬ (ダニ効果狙い べったりつける)
優越感? インド便器は 皆高い (特に小は日本人には高すぎる場合が多い。インド人長足?)
紙は無し 床水びしゃの トイレット
急に来て 已む無く飛び込む インド式
急に来て 柄杓の水で 服濡らす (前から? 後ろから?)
PROBLEM NO PLROBLEM は PROBLEM
奇妙なり ボトルに口触れず 水を飲む (なぜか知っていますか?宗教的習慣)
砂糖をば 甘い塩だと 言い訳し (カクテル用の砂糖と塩を間違えて)
歯を磨く あの木 何の木 気になる木 (Neem・ニームの木だそうで効果あるとか)
輪タクの 漕ぐ人の足 いと細し
ヒンディー語? よく聞きゃ 英語で話してる (巻き舌の抑揚ありのヒンディー英語)
刑務所は 短期保養の ホテルかな (金持ち)
刑務所は 地獄と同じと 恐れられ (貧乏人)
ターバンの 目型大きさ 皆同じ
これ以下に 絶対ならぬで 納得し (インド経済・生活は向上あるのみ…)
モンスーン 人・牛・蚊・蠅 生き返る (ほーっと一息、安らぎの時)
国会は 老若男女の 社交場
成長し 容量不足が 恒常化 (インターネット開けばイライラの日々)
破裂した 水道管で シャワー浴び (酷暑の時は最高の贈り物)
どう管理 6億越す 有権者 (今回は6億7千万人とか)
納税者 全有権者の5%弱 (3千万人くらいしか払っていない)
選挙では マニフェストには 不要物 (言語多し、識字率低く意味無し)
選挙民 言われた場所に 押印し
PCとソーラーパワーが パッケージ (電化率、5割弱では…)
今世を 恨むな下見りゃ 下がいる
摩訶不思議 都市部の人口 7千万 (6大都市人口7千万人、あと10億人は…)
あの兄弟 遺産相続 如何する? (相続争いの耐えぬ国。相続税無し)
花婿の 要求多し 親は泣く (最近の3種の神気は?結婚ローンも多し)
悪さをば 見逃しゃ利権と みなされる (放っておけば次々とやられる)
悪さをば 絶対認めぬ インド人 (言い逃れして絶対認めて謝らず)
頭上には 小さなお団子 シークの子
牛糞も 手形で所有者 識別す
ピーコック 啼声獰猛 空も飛ぶ (姿から想像も出来ぬ奇声)
豚を忌む 印度で中華は やはり無理
からし菜や 赤い太陽 白い月 (クラッシクゴルフ場手前の冬霞の早朝)
母を見て やがてこの娘も 二段腹 (シーンズが似合う印度の若い女性と母と見て)
暑過ぎて 蚊・蠅もいない 5・6月 (50度以上では…)
賀状では 暑い印度で 凍え死に (暑い印度での正月は如何?いや、デリーは寒い!)
凍え死に? いや、動いてる 生きている (冬の路上にて)
部屋掃除 扇風機が 必需品 (なぜか掃除中、扇風機を最大限に回す)
道掃除 埃はゴミと みなされず (単に空中に一時預けの状態)
朝靄(あさもや)に まとわりついたる あの匂い (牛糞で朝餉作りの結果)
新鮮な 牛糞頭に 朝勤め (女性の日課)
何故だろう 道路向いて 糞をする (特に子ども、男女問わず)
品作り 首横に振り アチャーヘ (Yesなのか Noなのか)
貧困と 宇宙計画 混在し (2007年月面有人飛行計画進行中)
印度では 定刻主義は 非常識 (特に披露宴)
何処でも 人が湧き出ぬ 場所はなし (何処ともなく人が集まってくる)
ストーリー 5分で後は 歌ダンス (印度の映画)
鼠捕り とった鼠を 庭に放ち 
蚊も蠅も ウインドー開けて 外に出し
茶店にて よく飯食らう インド人 (1ラウンドで最低3回は喰らう)
人の振り 見て真似する インド人 (わが振り直せとは言わない)
ホームレス いやこの舗道が ホームです
冷や水を 数杯飲んで ゲップだし (小指を立ててぐい飲みし)
水洗い 使った左手 何で拭く?
水溜り 猪豚ウリ坊 まだら豚
建物も 生け花模様 シンメトリー (単純 左右対称)
制服は ブラウングリーン 埃色 (軍隊、警察、キャディー…)
摩訶不思議 印度の常識 非常識
スイッチ・オン 確率数割 チュウブ切れ
炎天下 ターバンの下は ゆでた味噌 (考えるだけでも恐ろしい)
狂人に刃物 印パに原爆 皆平然 (別に気にしていない?)
10桁の 電話番号 すぐ暗記 (記憶力抜群、しかしミスコールも多し)
世界中 サリーで貫く インド人
新聞は 伴侶探しの ツールかな (土日の新聞は花嫁婿探し広告満載)
ベジタリアン されど殆ど 肥満体 (?)
10億人 みんなが皆 哲学者
道端で 閑居の老人 ソクラテス
無の境地 いつもやってる インド人
頭をば 空にするのは いと易し
春うらら 路上に眠る 人の列
路上にて 眠る人・牛・犬 自然体 (不思議と不自然ではない)
近づけば 黒山赤い 飴の山 (蠅がたかるほど甘いそうで)
どうなるの ビニール袋を 喰らう牛 (ビニールゴミが急増中)
印度交通事情
2はラッパ 3はブレーキ 1は運 (車の運転に際し重要な要素)
3車線 いたるところで 6車線 (とにかく、狭いところでも前に出ようとする)
マナー悪し いや印度社会にゃ マナー無し
なよなよと はらはらさせる 手信号 (自転車が手信号で堂々と横切る)
図々しく 前進あるのみ 横見るな (前が勝つ交通ルール)
ミニバイク 前に後ろに 一家族 (6人乗り位はよく見かける)
赤信号 慌てず歩む たらちりの母
渋滞の 先では牛が 会議中
給料前 駐車違反が 多発する (お巡りさんの小遣い?)
車増え 象の歩行時 定められ (昨年、象の市外歩行時間制限設定)
ブルーライン 走る凶器と 恐れられ (ブルーライン=市内バスの別名)
ロータリー 間一髪の すれ違い (スピード落とさずに右左折)
交差点 窓拭きされて 窓汚れ
物乞いの 小さな手形 いと哀れ
10メーター 先の道見て 運転す (デリーの冬の霧はそれほど濃い)
熟睡中 窓叩かれて 仰天す (窓の外には見たくない顔が…)
可能なら 牛に教えろ 交通ルール
バス停で バスは止まらず 人は落ち (無謀な運転手が多い)
よく落ちる 列車が谷に よく落ちる (古い陸橋16万箇所)
異様なり ターバンの上の ヘルメット (ターバン着用者はヘルメット不要となっているが時々いる)
サリー着た オカマの職場は 交差点
買い物
インド服 フリーサイズで 腹育つ
ショッピング 値切りまくって 自慢して (結果不要なものが増え続く)
ハードネゴ 結果に双方 満足す (安く買った、高く売れたと平和な世界)
「高い」を連発 心の中は 見透かされ (敵もさる者、気持ちは十分把握)
恥じ忘れ 言ってみましょう 5割引 (敵はすんなり受けたりして…ガクッ!)
捨て台詞 店を出るふり 未練顔 (本当は安い欲しいと思いつつ…)
支払いは 日本で良いと 運び屋に (気に入らず返品すれば、ただの運びや)
あの時に 買っときゃ良かった 既に売れ (交渉決裂し店を出たが…)
安いよと たくさん買って ルピー飛び (所詮所蔵品・土産物にしかならない)
「高すぎる」返事は 「NO PROBLEM」で 腹が立ち
「お釣りはない」 しょうがなく小物 ムダ買いす。(お釣りがないは常套手段)
英語をば 判る・判らぬ 使い分け (多分判っていない)
さくらでは お釣りはいつも ボロ紙幣
骨董品 よく見りゃ裏で 作っている (出来立ても骨董品に見える)
祭りごと
七色の 色浴び夏へ 衣替え (ホーリーで半年着続けた服を捨て、夏服に替える)
ホーリー祭 ホラーの世界に 町狂喜
招待状 またまたルピーが 飛んでいく
式次第 知らずに参加 3日間 (結婚式招待状もらってはるばる日本から…)
祭日が 前日変わる 月を見る (太陰暦、大宗教家が月を見て決めるらしい)
まだ来ない 花婿待って 腹グーグー (披露宴は2〜3時間遅れていくべし)
披露宴 偽酒飲んで 大量死 (毎年繰り返される印度ならではの事件)
何人の 親族いるのか また休暇 (親族の何らかの理由で休暇多し)
ゴルフ
コールドティー ハーフ終われば ホットティー
炎天下 荒行と化す ゴルフかな (よくやるよ!という感じ)
この糞は 山羊かウサギか 甘納豆 (芝生には良い土壌改良剤)
本当の エースも皆に 疑われ (ホールイン ワンも印度では…)
灼熱の グリーンの上には 日本人 (だけに近い)
ティーショット 不動の猿と 逃げる猿 (猿も腕を見る)
バンカーで 孔雀が求愛 暫し待ち
ティーショット 2打目も糞上 ティーアップ (乾いていた場合)
夏草や 兵(つわもの)どもの 傷の跡 (ゴールデン グリーンにて)
100ルピー 高いか?安いか? キャディーのチップ (100ルピー=250円)
目に青葉 真っ赤な火焔樹 我ミイラ (5〜6月 脱水症状となる)
会社
ピヨンいず 小山の書類放置され (ピヨン=下働きのアシスタント、怒らなければ誰も整理せず)
GMが GMGM 平和な日
“This canか?”、“This No Goodだ!”が、板につき
ビジネスレター まず言い訳を 先に書き
カースト制 ワークシェアリングの 役果たす
厭き深し 隣は何も せぬ人ぞ?
ミスコール お前は誰だと 怒鳴られて (という感じで釈然とせず)
病気
病院は 感染怖し 針怖し
胃痛でも 出される飯は カレーだけ (入院食)
歯医者には ペンチ・金槌 七つ道具 (初診のときは怖くなる光景)
印度薬 マーブルチョコの 小粒版 (かなりの種類の色で着色)
印度菌 サーズも怯え 近寄らず
バードフルー 喰ってしまえば 見つからぬ (無い筈がない)
水飲めば 腹がなるなり 放流し
狂牛病 無関係なり ベジタリアン (牛を食せぬインド人)
世界一 結核患者 細菌数 (結核患者数の世界1/3が印度人)
熱射病 千人死んでも 無視される (印度だからか、記事にもならず)
SARS怖し 烏天狗の 一家族 (鼻高くマスクの似合わぬインド人ー国際便で) 
狂牛病 そりゃ贅沢病と インド牛 (人工餌は食えぬ身で)
インドの旅路
ベナレスに ガンジス川イルカ いる不思議 (あの泥水で生きられるのか?)
アグラまで 駱駝何頭 事故何件
インディアン スパーエクスプレスで 納得し (大変な入場料です)
機内でも やたらコールが 入り乱れ (注意されても中々止めぬ)
遅刻人 皆の拍手で 迎えられ (機内の日常茶飯事)
過重量 長々ネゴる 印度人 (後についたらたまりません)
大荷物 抱えて列に 突進す (その図々しさは天下一品)
飛行場 長々寝てるは インド人(世界中の空港で見かける光景)
聖地にて 死を待つ人の 穏やかな顔
ホテルには なぜ洗面道具 おいてない?
小銭なし 中々去らぬ ベルボーイ (どうする?)
ガンジスの 聖水浴びて シャワー浴び (泥水を落とさないと…)
バンコック 行けば命の 泉沸く?
飛行場 印・米人用 車椅子 (デブ率では、印米拮抗)
腹が立つ 外人差別の 入館料 (インド人の何十倍!)
何故だろう ゴルフボールも 没収す (理由不可解、爆発物類似品?)
ボンベイも 鳥葬出来ぬ 町となり (進歩の証)
物乞いも 祭日笑顔で 国旗売り
幾年を かけて築城 直ぐ遍都 (完成後水がないのに気がついて)
印度ショック
帰国して 印度好きに 急変身 (たくさんいますね)
駐在中 インドの悪口 ばかりたれ
係管に ご苦労様と 労われ (成田で、インドからと言うと)
帰国して デパートで値切る 癖が出て (あとで気がつく恥ずかしさ)
その他
単身者 夜はヤモリの 数かぞえ (全くやることがない)
「君すっかり馴れたね」それ褒め言葉? 悩む夜 (インド人化進む人)
交差点 物乞い人にも 見捨てられ (印度化傾向)
甘やかし 要求増えて 裏切られ (使用人には適度の限度が必要)
日焼けして 「しみ」に 気づかぬようになり (結構増えているようで)
休日の 予定詰まらず 焦る日々 (土日はまるでやること無し)
脅かされ ミネラル水で 顔洗う
レストラン 大声挙げて がなる人 (注文どおりには、中々いかない)
前任に 言われて持ち込む 3年分 (紙やら石鹸やら、ご苦労さん)
何でもあり 何もない国 印度かな (質を問わなきゃ何でもある)
腹立たし 靴下片方 紛失し
また断水 2階の大家と また喧嘩
印度化を 気づかないのは 自分だけ (いつの間にかインド人に…)
生きている ただそれだけが 人生さ
やな奴にゃ 淡水魚の刺身 食わせよう
インドでは 細目一重は 異邦人
慈善会 子どもと握手 即手洗い (顔と心の行き違い)