スワガット・デリー

おしゃれインド旅

女神の要塞 ラジャスタン デヴィ・ガー



 ウダイプルの空港からホテルの迎えの車に乗り込む。冷たいお絞りと、カー・ステレオからはKenny Gが流れて早くもホテルへに期待が高まる。ラジャスタンとグジャラートの境にあるデルワラ村はウダイプルの空港から車で45分。デヴィ・ガーは、ヒンディー語で女神の要塞という意味。18世紀のフォート・パレスを10年がかりで改築した滞在型ホテルだ。ウダイプルのカラーでもあるクリーム色の城砦は、モンスーンの恵みの雨で、緑にさえわたったトウモロコシ畑を抜けると一挙にその全容を現した。フランス人を中心にヨーローッパのリゾート通をうならせている理由は究極のプライベート空間。絶対に他の客と会わないように配慮されたプライバシー重視が人気の秘密。23室ある客室は全室スイートルーム。ウダイプルは大理石の産地。各部屋は惜しげもなく大理石をふんだんに使い、ムンバイで人気のインテリアデザイナー、ラージブによるのデザインの客室は2つと同じものはない。

 私が今回滞在したのは、プライベートプールつきのコネクティング・スイート。プライベートプールをはさんでの両サイドの部屋。スイートの離れには、この部屋専用のオープンエアーのジャグジーも付いている。部屋の名前はシヴァ。ヒンズー教の強靭な神、シヴァ神がテーマの部屋で、その象徴のリンガが、モダンに飾られている。(上の写真、中央左の2つのドームのあるところがコネクティング・スイート)

 直接予約の部屋へ案内にされる。チェックインは、ウエルカム・ドリンクを飲みながら、滞在するスイートのリビングで。早くもお客のプライバシーは守られる。
 シヴァ神のシンボルのリンガに加えて、シヴァの乗り物ナンディー(雄牛)のオブジェや壁画、3本先われの矛などが飾られている。白に金色が部屋のポイントカラー。「気」の気配に敏感な私は、部屋に入ってすぐに偏頭痛がする。パワーが強すぎるのか?
早速、小休止とベッドに横になり、深呼吸してシヴァに受け入れてもらえるように、小さく祈る。大人が癒しを求めてインドで滞在するなら、もってこいのホテルだ。

 
        
エントランスのシヴァのリンガ、ナンディーの壁画のリビングルーム、ベッドルームは大理石のベッドでシンプル、シヴァ神の乗り物ナンディー
        
大理石をふんだんに使ったバスルーム。真っ白がとても心地よい。
      
エントランスからプライベートプールを望む。専用のジャグジーがオープンスペースについている。プール脇には物見塔が。
ルームサービスのランチはここで。夕方は、シャンペンを飲みながら城下を見おろし日没をゆっくりと楽しむ。



 プールをはさんで子どもたちが泊まったのはシャクティー(パワー)と呼ばれる、白を基調にしたさわやかな部屋。シンプルなインテリアが、古い宮殿によくあう。
      
白にエンジのポイントカラーのエントランス、ベッドルーム、ウォークイン・クローゼットは長期滞在用にたっぷり広い。


 他にも、新進デザイナーのデザインしたモダンな部屋がたくさん。銀や、蓮の花、風、クリシュナ神をテーマにした客室があり、中庭を囲む部屋からは、今にもマハラニたちの鈴のような笑い声が聞こえてきそうだ。古い遺跡のような部屋はあえて修復しないでおくそうだ。古い中国陶器のタイルや、ラピスラズリーのブルーを施した部屋、東西の文化、古いものと現代的なものとの融合と調和。博物館のような部屋が点在して、一日中部屋を見て回っても飽きない。
      
ホテルの中を案内してもらう。城の歴史と復元過程の写真。18世紀から残る壁画、
マハラニたちが城下を見下ろした風の通る物見塔、
鏡の間は、トルコ調色彩そのままに、復元せずにそのままで、遠い昔に想いを馳せる。
それぞれの空間には、毎夜違った客をもてなすディナーのテーブルが置かれてる演出が心憎い。
        
謁見の間はラウンジになっている。蓮の花の部屋とビリヤード室
   
昔マハラニたちが遊んだであろう中庭。マハラニたちの部屋は回廊になっている。遠い昔の笑い声の聞こえてきそうな感じ。
ライブラリーの入り口には学問の神様ガネーシャが、ネズミの置物を従えて。


 とことんプライバシーにこだわった演出がこのホテルの極意。夕食の予約時間には、部屋専用のバトラーがエスコートに来る。
今夜のディナーはシルバーがテーマの鏡の間。昼間はミーティング・ルームであるが、夜は我が家のためだけにテーブルセッティングされた。この部屋にたどり着くまで、誰とも出会わないように回廊をぬけてくる。遠い昔、マハラジャがそうしたように。
銀がテーマの謁見の間。反対側に同じコーナーがあり、夜はこの部屋に一組だけのためにディナーの席が設けられる。
    
ディナーのテーブルセッテヒングは、心憎いまでの演出でマリーゴールドの花びらや薔薇の花びらがまかれる。
御簾の外には、私たちだけのための楽師。やっぱりこういうときはベジタリアンカレーでインドカレーの真髄を。
もちろん、メニューにはコンチネンタルのセレクションもある。
    
クリシュナの間。小さな絵はすべて可愛いクリシュナが描かれている。
           
デルワリ村への散策は、ラクダか馬に乗って。レンタサイクルもあるが、情緒たっぷりにラクダに乗ってみた。
月の砂漠って感じだ。(かなり怖いぞ、フタコブラクダ)
トウモロコシ畑を行く。ゴウリープジャーだったので、
村の長老たちが集まるバニヤンツリーの祠でココナッツを施される。
村にははっとするくらい美しい娘がいた。



 このホテルのもう一つの人気の秘密が、インド随一を誇るアーユルベータの施設。ケララからの本格的なセラピストによるアーユルベータは本場ケララに日本人観光客を満足させる上等なセラピーがないだけに、嬉しい限りだ。ジムもなかなかの充実。真っ白な大理石のスチームバスで究極のエステ体験もありだ。最上階のバーも素晴らしい。(画像がなくて残念だけど)
    
永遠に時間が止まりそうな錯覚に陥るインドの休日。モダンな演出と時空を忘れる古い城。城下の村には、中世そのままの、のんびりした暮らしがある。インドの素晴らしい癒しの休日。大人のインドをお試しあれ。

Devi Garh
http://www.deviresorts.com
Village Delwara , Tehsil Nathdwara Rajasmand, Rajasthan India  
91−2953−289211





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